久米 努(くめ つとむ)

客員教授;生命資源研究・支援センター 分子血管制御分野

所属(本務先)

米国ノースウェスタン大学医学研究科・教授

熊本大学 生命資源研究・支援センターとの関係

リンパ管発生、機能解析のため、病態及び遺伝子改変マウスをセンターと共同で作製し、分子血管制御分野と病態解析を行う。

研究内容

生体の恒常性維持に必須である心血管系およびリンパ管系の形成と疾患に至るプロセスのメカニズムの解明に関連する研究を推進しています。現在の研究の中心となっているリンパ管は生体内に血管とともにネットワークを形成し、血管から漏出した間質液、免疫担当細胞などを吸収して、再び血管系へと還流することで生体恒常性維持機能を担っています。またリンパ管は多様な疾患・病態にも関わり、特に腫瘍組織のがん微小環境において、細胞と炎症細胞から分泌される VEGF-C/D 等のリンパ管新生因子は既存のリンパ管内皮細胞の増殖と運動を亢進し、リンパ管新生が起こります。がんリンパ節転移にがん微小環境の腫瘍リンパ管の新生が重要な役割を果たすので、リンパ管新生を抑制する治療薬の開発が強く望まれています。腫瘍リンパ管新生のゲノムワイド包括的解析を遂行し、腫瘍リンパ管内皮細胞における転写ネットワークの分子基盤を解明することにより、リンパ管内皮細胞を標的にした新しい分子治療法の開発に繋げます。

研究室へのリンク

http://fcvri.northwestern.edu/members/profile.html?xid=18539