後藤裕樹准教授の研究グループが難治性の原発性滲出性リンパ腫におけるB細胞転写因子PAX5のがん抑制遺伝子としての機能を解明
当センターRI・腫瘍病態学分野の後藤裕樹准教授らの研究グループは、難治性の原発性滲出性リンパ腫におけるB細胞転写因子PAX5の新たな機能を解明しました。
本研究では、難治性の原発性滲出性リンパ腫において、B細胞転写因子PAX5のプロモーター領域がメチル化されており、PAX5はRB-E2Fを介して細胞周期を制御し、がん抑制遺伝子として機能していることを明らかにしました。
原発性滲出性リンパ腫は、Acquired Immunodeficiency
Syndrome(AIDS)患者においてカポジ肉腫ウイルスの感染により発がんすることがわかっていましたが、どのように腫瘍の細胞周期が制御されるかは不明でした。今後、本研究成果をもとにPAX5を標的とした原発性滲出性リンパ腫の新たな治療法開発が期待されます。
本研究成果は、Elsevier社の国際誌「Neoplasia」に掲載されました。
【論文情報】
PAX5 functions as a tumor suppressor by RB-E2F-mediated cell cycle arrest in Kaposi sarcoma-associated herpesvirus-infected primary effusion lymphoma Hiroki Goto*, Ryusho Kariya, Eriko Kudo, Harutaka Katano, Seiji Okada* *Corresponding author
掲載誌:Neoplasia
URL: https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1476558624000770?via%3Dihub
DOI: https://doi.org/10.1016/j.neo.2024.101035
【お問い合わせ】
熊本大学生命資源研究・支援センター
RI・腫瘍病態学分野
准教授 後藤 裕樹
電話:096-373-6509
E-mail:hgoto20※kumamoto-u.ac.jp
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