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大口裕人准教授らの研究グループが多発性骨髄腫増殖の新規エピゲノム制御機構を発見

熊本大学生命資源研究・支援センターの大口裕人准教授らの研究グループは、多発性骨髄腫におけるヒストン脱メチル化酵素KDM5Aの機能を解析し、KDM5Aが骨髄腫細胞の増殖を促す仕組みを解明しました。これまでヒストンメチル化修飾の一つであるH3K4me3は遺伝子の転写を活性化することが知られていましたが、本研究では過剰なH3K4me3は逆説的に転写を阻害すること、そして、KDM5Aが一時的にこの修飾を解除することでがん増殖に関わる遺伝子の転写を助けていることを発見しました。また、新規KDM5阻害剤を開発し、KDM5阻害剤が骨髄腫細胞の増殖を抑制することを明らかにしました。今後、KDM5Aを標的とした新しい治療法の開発に発展していくことが期待されます。  

 

本研究成果は、米国癌学会誌「Blood Cancer Discovery」に令和3年4月10日(土)にOnlineFirst版で公開されました。

 

論文(OnlineFirst版):

https://bloodcancerdiscov.aacrjournals.org/content/early/2021/03/30/2643-3230.BCD-20-0108

 

熊本大学プレスリリース:

https://www.kumamoto-u.ac.jp/whatsnew/seimei/20210415