佐伯 恭範(さへき やすのり)

客員教授;生命資源研究・支援センター 熊本マウスクリニック(KMC)

所属(本務先)

シンガポール南洋理工大学医学部・Nanyang Assistant Professor/主任研究員

熊本大学 生命資源研究・支援センターとの関係

生命資源研究・支援センターのご支援のもと、科研費若手研究(A)「小胞体―細胞膜接着部位の脂質輸送機能の解明」の研究代表者として、細胞内における脂質輸送機構の解明を目指し、 センターの荒木喜美教授ならびに熊本大学医学部・分子生理学教室の富澤一仁教授および魏范研准教授と共同で遺伝子改変マウスを作製し、その解析を進めている。

研究内容

生体膜の脂質組成は、内因性膜タンパク質の制御、膜輸送系および細胞内シグナル伝達の調節など、様々な生理機能に重要な役割を果たしている。真核生物においては、これら膜脂質の大部分は、小胞体によって生合成され、他の細胞内オルガネラや細胞膜へと輸送されている。小胞体は、細胞膜を含め、様々な細胞内オルガネラと、恒常的に膜接着部位を形成していることが知られている。近年の研究により、これら膜接着部位が、脂質の輸送・交換、オルガネラ形成、細胞内シグナル伝達の制御等に大きく関わっていることが分かってきている。しかしながら、その機能に関しては、未だ不明な点が多い。我々は、膜接着部位における脂質制御機能に注目し、その分子機構および生体における膜接着部位の 機能解析を行っている。生体膜の脂質組成の破綻は、アルツハイマー病やパーキンソン病などの神経変性疾患を含む様々な疾患の要因となる ため、本研究は、これら疾患の更なる病態解明および新規治療法の発見につながると考えている。

研究室へのリンク

https://www.thesahekilab.com