要 匡(かなめ ただし)

客員教授;熊本大学 生命資源研究・支援センター ゲノム機能分野

所属(本務先)

国立成育医療研究センター ゲノム医療研究部 部長

熊本大学 生命資源研究・支援センターとの関係

 生命資源研究・支援センターが主催している体験講座『遺伝子と仲良くなろう』の講師を、平成22年度から毎年担当している。また、中学校及び高等学校における遺伝子教育研修会及び遺伝子技術講習会の講師も担当した。
 さらに、荒木 正健准教授が研究代表者である科研費挑戦的研究(萌芽)「劣性遺伝形式を示す自然発生多血症及び発毛異常モデルマウス『pocy』の解析」の研究分担者として、原因遺伝子のエクソーム解析を行っている。

研究内容

 成育関連疾患の発症には遺伝的要因が大きく関与しており、その中でも希少疾患の多くは遺伝子関連疾患と考えられている。現在、8,500種類を超す遺伝子関連疾患が知られているが、その約半数弱は病因遺伝子が判明していない。ゲノム医療の実現を目指した各疾患の診断・治療・予防法の開発においては、まずその原因を明らかにし、次に病態および疾患発症のメカニズムを詳細に検討する必要がある。

 国立成育医療研究センター ゲノム医療研究部では、成育医療研究センターの病院および全国の医療機関から紹介される様々な希少・難病を対象とし、新たな病因遺伝子、疾患感受性遺伝子およびバリアントの探索を行い、原因の特定や疾患発症機構の解明を目指している。また、ロングリード次世代シーケンサ解析等、最先端の遺伝子解析研究成果に基づく遺伝子診断の臨床応用や人工知能(AI)を用いた診断支援システム開発、日本人集団における遺伝子バリアントデータベースの整備を行っている。さらには、遺伝子解析結果に基づき、将来の疾患発症予測、発症予防や早期治療へつなげるための研究を進めている。

研究室へのリンク

https://www.ncchd.go.jp/scholar/research/section/genome/index.html