客員教授;生命資源研究・支援センター 疾患モデル分野
大阪大学微生物病研究所 教授
共同して遺伝子改変マウスの作製技術の開発を行うと共に、不妊モデルマウスを作製・解析し、それらの系統保存に協力している。
従来の前核DNA注入によるトランスジェニック (Tg) マウスや、ES細胞での相同組み換えとキメラマウス作製を通じたノックアウト (KO) マウスを駆使して、精子形成や受精に関連する遺伝子機能の解析を行っています。これまで精子受精能を制御する精巣特異的シャペロンであるCalmeginや、卵子との融合に必須な精子膜タンパク質IZUMO、最近では精子運動性を制御する精子カルシニューリンの同定に成功しています (Nature 1997, 2005, Science 2015)。2013年以降は、CRISPR/Cas9ゲノム編集を使って、精巣特異的に発現する遺伝子群のKOマウスを作製し、妊孕性に必須な遺伝子をスクリーニングすることで、効率よく遺伝子機能解析を進めています (PNAS 2016)。なおレンチウイルスベクターを用いたTgマウス作製、セルトリ細胞特異的遺伝子導入、胎盤特異的遺伝子導入など、独自の遺伝子改変系も開発して生殖生物学研究に活用しています (PNAS 2002a, 2002b, Nat Biotechnol 2007, etc)。