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第9回 生命資源研究・支援センターシンポジウム

『Phenome Labによるマウス解析支援サービスとその実際』

   筑波大学 医学医療系生命システム医学専攻解剖学・発生額研究室 教授
   筑波大学 生命科学動物資源センター センター長
   筑波大学 生命科学動物資源センター 資源開発分野 教授  高橋 智

 筑波大学生命科学動物資源センターは、平成13年に旧動物実験センターの改組により発足し、遺伝子改変マウスの開発および供給拠点として、学内外の多くの研究活動を支援してきました。平成15年より、遺伝子改変マウス作製等の受託作製事業を更に発展させるとともに、プロジェクト型研究に対応するため、PFI (Private Finance Initiative) 方式による施設整備を進め、平成18年にA棟(発生工学棟)の新設、平成19年にB棟(動物実験棟:旧動物実験センター)の全面改修を行いました。これらの整備により、総床面積9000m2を越える国内最大級の動物実験施設となっています。遺伝子導入マウスの作製、キメラマウスの作製、純系マウス由来のES細胞を用いた遺伝子改変ES細胞の作製、遺伝子改変のためのベクターの作製を受託業務として実施しており、年間100件程度、これまで1,000件以上の受託作製サービスを提供しています。

 我々のセンターでは、遺伝子改変マウスの受託作製サービスとともに、遺伝子改変マウスの解析支援と動物愛護の促進を目的として、A棟の竣工とともにPhenome Labを整備し、マウスの解析支援サービスも開始しました。現在Caliper社 IVIS spectrum、Visual sonics社Vevo2100、Olympus社 IV-100などのin vivoイメージング装置を導入するともに、in vivoイメージング法の開発と支援を行う資源解析分野を設置し、専任の教員による解析の支援サービスと、新たなin vivoイメージング技術の開発を展開しています。本講演ではPhenome Labによるマウスの解析支援サービスとその実際についてお話したいと思います。